「ナゴヤファッションコンテスト2011」最終審査結果
世界11か国3,653点の応募作品の中から6月10日の第1次審査会を通過した33作品が、ファッションショー形式の最終公開審査会に臨みました。
入賞作品及び優秀作品は、名古屋ボストン美術館で来年3月17日から開催される初の衣装展「ザ・ベスト・オブ・ファッション─華やぐミューズたち─(仮題)」において展示される予定です。
■最終公開審査会開催日
平成23年9月15日(木)
■審査員(敬称略)
花井 幸子(ファッションデザイナー)/審査員長
中野 裕通(ファッションデザイナー)
原 由美子(ファッションディレクター)
岩谷
俊和(ファッションデザイナー)
廣川 玉枝(ファッションデザイナー)
■審査会場
ナディアパーク・デザインセンタービル3階 デザインホール
審査員による事前審査風景(左)/滝会長から表彰を受けるグランプリ受賞者の佐藤雄介さん(右)
三賞受賞作品のウォーキング(左)/審査員との懇親会の様子(右)
■主催
ナゴヤファッションプロモーション実行委員会(構成:ナゴヤファッション協会、財団法人名古屋産業振興公社)
■共催
名古屋市
■後援
中部経済産業局、愛知県、名古屋商工会議所
■特別協賛
株式会社ジェイアール東海髙島屋、株式会社大丸松坂屋百貨店、株式会社名古屋三越、株式会社丸榮、株式会社名鉄百貨店(五十音順)
■ヘア&メイク協力
MHMAPS(メナード化粧品)
■審査員からのコメント
花井審査員長総評
本当にこちらに並んでらっしゃる皆様おめでとうございます。
デザイン画の時からずっと参加して見させていただいていたのですが、本当に今日はどんな洋服になって出てくるかとても楽しみでした。
賞を取られた方の作品は、形も素敵でした。それから、私たちが普段販売しているようなプレタポルテもそうですけれども、大胆さと繊細さと最後の仕上げの美しさ、やっぱりお洋服はその3拍子が揃っていないと、と思います。
見たこともないような大胆さがあり、皆さんの作品をよく見ても、とってもよくできていました。だからここで並ばれたんじゃないかと思います。
本当におめでとうございました。
中野審査員寸評
事前審査で午前中に作品を見させてもらい、今回に関してはどうやって着るのかな、着てみないとわからないなという作品がすごく多く、出てきた時にこんな風になったんだと初めてそこで実感できる服だったんですね。
でも、トップ(グランプリ)を取られた方は、仕立てもすごくきれいになっていて、予想どおりにきちんと着られていたのでトップになられたと思います。
僕が他に好きだったのは、シルバー賞の方の作品(drawing.)なんですけども、コーディネートもすごく上手で共感できるところがいっぱいあって、本当におめでとうございます。
あと、今回三賞にはもれたのですが、「Hug
me」の白で肩に象が乗った作品と、「引き立つ立体」が、ものを見たときと服を着たときのギャップと、すごく綺麗なフォルムになっていたのでとても好きでした。
原審査員寸評
賞を取られた方おめでとうございます。
3千何通というたくさんの中から33点を選ぶのにとても苦労しました。
今年は特にフォルムを大事にして、洋服というよりもアートに近いようなすごく造形的な作品が多く、その完成度も高くて、美しくできるようになったということはとても嬉しいことである反面、やはり洋服というのは、私たちが日常で着るものであり、あくまでも人間が着て美しく見えることも考えなければならないと思います。
今日、ファッションというのは、ファストファッションをはじめ、普段着るものはいくらでも手に入ってしまう部分があるので、コンクールの作品が日常のものと全く遊離した別物として力強いものになることは仕方がないことかもしれません。しかし、作品を作る際に、とても難しいことですが、着て、動いて、美しく、本当に普段着たいような服の部分とクリエーションのせめぎ合いみたいなことを、絶対にどこかで考えながら作り続けていって欲しいなと思います。
また、受賞作品を見ると、無彩色で色がないものが多くなっていますが、それがいいということではなく、日本人が持っている色彩感覚は素晴らしいので、美しい色に対して美しい色の素材みたいなことをもう少し考えて作ってくださる方がたくさん出てきたらいいなと思いました。
岩谷審査員寸評
おめでとうございます。
賞を取られた方の良かったなと思う点は、最終的な仕立ての良さというのをすごく感じたところです。
アイデアコンテストではないので、アイデアをどういう技術と素材を使って最終的にどう美しく仕立てるかということが非常に重要だと思います。そういう点で非常に美しく仕立てあげられた服だなと感じましたし、素晴らしかった点だと思います。
廣川審査員寸評
コンテストに出場されました皆さんおつかれさまでした。
全体的に皆さん新しい素材やフォルム、すごく実験的なことに挑戦されていて、すごく面白いなと思って見ていました。
フォルムに挑戦する傍ら、どうしても素材の選び方が硬くなってしまったり、例えばフォルムを出すために芯を強く入れてしまったりする傾向があったかなと思います。
もう少し人の体に寄り添うというか、柔らかい作り方を研究するといいなと思う作品がたくさんありましたので、研究されるとより良くなるのではないかと思いました。
■グランプリ(副賞100万円)
佐藤 雄介(21歳) 【Polygon】 大阪モード学園
|
■ゴールド賞(副賞30万円)
玉田 達也(23歳) 【創造的進化】 文化ファッション大学院大学 |
■シルバー賞(副賞10万円)
安田 彩華(21歳) 【drawing.】 大阪府 |
■奨励賞(6名・順不同)(副賞5万円)
■入選(24名・順不同)(副賞3万円)
白井 佳南 【浮遊する服】 杉野服飾大学 |
近藤 晃裕 【Existence】 文化服装学院 |
林 小雪 【紙-PAPER-】 |
境 康太郎 【New Line】 |
玉置 彩衣 【デジタル】 |
宮崎 文宏 【階段】 東京モード学園 |
吴 春梅 【ゴシック】 |
有働 晴美 【引き立つ立体】 愛知文化服装専門学校 |
栗原 菜摘 【ムカルナス~イスラム建築からの発想~】 |
塚原 達也 【編むということ】 神戸ファッション専門学校 |
日下 宗隆 【primitive ornaments】 名古屋学芸大学大学院 |
横澤 琴葉 【Polar】 エスモードジャポン東京校 |
柴田 さと 【メヘンディ】 明美文化服装専門学校 |
岩木 誠 【らくがき】
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飯島 大輝 【Graphical Suit】 中部ファッション専門学校 |
押山 知加 【スイートキャンディー】 国際ビューティ・ファッション専門学校 |
CHAN OI YING 【TWIN OF MYSELF】 香港 |
吉村 咲子 【Spell】 神戸服装専門学校 |
CHIANG,YI-HUAI 【FairyTale, Origami】 |
吉村 良子 【Aptenodytes forsteri】 名古屋学芸大学 |
上山 祐介 【人形おじさん】 大阪モード学園 |
新原 斉 【人の欲望】 大阪モード学園 |
安瀬 由香 【Spannung】 国際ビューティ・ファッション専門学校 |
廣瀬 夏奈美 【Solid Air】 名古屋学芸大学 |