「ナゴヤファッションコンテスト2021」最終審査結果
世界7つの国と地域からの応募を含む6,601点の作品の中から、6月7日の第1次審査会を経て、36作品がファッションショー形式の最終公開審査会に臨みました。
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最終公開審査会開催日
令和3年9月16日(木)
■審査員(敬称略)
中野 裕通(ファッションデザイナー)/審査員長
原 由美子(ファッションディレクター)
廣川 玉枝(ファッションデザイナー)
鷺森 アグリ(ファッションデザイナー)
■審査会場
ナディアパーク・デザインセンタービル3階 デザインホール
審査員による事前審査風景/滝会長から表彰を受けるグランプリ受賞者の北尾藍さん
受賞した8作品/審査員との懇親会の様子
■主催
ナゴヤファッションプロモーション実行委員会
(構成:ナゴヤファッション協会・名古屋市・公益財団法人名古屋産業振興公社)
■特別協賛(五十音順)
株式会社ジェイアール東海髙島屋、株式会社大丸松坂屋百貨店、
株式会社名古屋三越、株式会社名鉄百貨店
■ヘア&メイク協力
MHMAPS・MBA(日本メナード化粧品株式会社)
■演出
辻井 宏昌(atom
inc.)
■制作
株式会社ピスタチオ
■後援
中部経済産業局、愛知県、名古屋商工会議所
■審査員からのコメント
中野審査員長総評
ありがとうございます。今日は作品の事前審査とショーの審査を拝見しましたが、事前審査の時に、今回はいつにも増してすごい作品がいっぱい出てきたなと思いました。この舞台を歩いたときに、どのくらいどういう力を発揮してくるのかを見させてもらいましたが、思いがけないまではなかったものの、すごく満足できる作品が多かったです。
僕なりに考えると、自分がこういう服を着てみたいなという気持ちになるようなものが今の自分には大切で、それが点数にも表れたと思います。やっぱり今の時代、自分が着たいなと人にイメージさせる服が僕は好きなんだと思います。
原審査員講評
ここにいらしている服を作られた方、皆さまにおめでとうと言いたいです。今日は選んだデザイン画が形になったところを初めて見ましたが、本当に丁寧に作られたもの、素材に凝ったものが多かったです。以前は、デザイン画で選んだ作品が服になるとちょっと違うかなと思うものがありましたが、今回はデザイン画を見事に形にしていて、こういうことだったのねと納得できる作品ばかりでしたので、審査する側としては嬉しい半面、すごく悩んでくたびれた審査でした。
事前審査で、近くで作品だけを見たときは納得できても、やはり生きている人間が着て、歩いて、自分に近づいてきたときにどう見えるか、感じられるかという点を大切にしたいので、最後は自分の感覚を信じて、美しいとかこうだったのかと思わせられたものを評価しました。作品だけを見たときは、綺麗で精密に作られているな、色や素材感がいいなと思っても、人が着て歩いて近づいてくるときに、調和したものではなくて、色や形などがぎこちなく気になる部分があったときには、心を鬼にして辛く点をつけたりするなど、採点ではとても苦労しました。
また、ドレスっぽいというか、コスチューム感覚の作品が多かったんですけれど、奨励賞のメンズ2作品は、今ここにいる方々がこの場で着ている様子が想像できるようなものでした。もちろんクリエイティブで立派なコスチュームという印象のモードというのもあるかと思いますが、もう少し実生活に近づいたもので、素材や色々なことを工夫してはっとさせられるものができたらいいなと思いました。ありがとうございました。
廣川審査員講評
受賞された皆さん、おめでとうございます。
今回の作品を見て、本当に素晴らしいな、よく頑張って作ったなと感心しました。難しいテクニックを使ったり、デザイン画を基にとても丁寧に作ったり、完成度がすごく高かったです。残念ながらこの壇上に上がれなかった方もいますが、点数も僅差でしたので、本当に審査するのが難しかったです。それくらい皆さんの作品が力強くて、すごく良かったと感動しました。
こういう状況下ですが、やっぱりファッションは力があるんだなと思いました。皆さんの作品が、カラフルなものだったり、環境など色々なことを考えたりしていて、楽しいというか、人に訴えかけるような作品を作られていたんじゃないかと思うんです。人の心を動かす、明るい気持ちにさせるというのは、ファッションの力の一番すごいところだなと感じます。皆さんの作品を見て、エネルギーをもらって本当に感動しました。ありがとうと言いたいです。今回のコンテストは、皆さん力作ぞろいで素晴らしかったです。
鷺森審査員講評
制作者の皆様、お疲れ様でした。受賞者の皆様、おめでとうございます。
このような状況でどういうクリエイションが出てくるのか、楽しみに東京から伺いました。難しい問題を抱えている中で、皆さんのクリエイションはそれにきちんと向き合っており、ポジティブで美しい作品が多かったと思います。とても楽しいコンテストでした。
サステナブルやアップサイクルの視点、ジェンダーレスなアプローチなど、社会で取り組んでいる問題と、皆さんがクリエイティブの中で作りたいものとを、うまく融合させて作られている姿勢を見て、すごく力をいただきました。
一つ言う所があるとすれば、作品を作り込む中で、素材を物理的に重ねていくとやはり重量が出てきます。それがシルエットに響いていないか、ランウェイでどれだけ綺麗に動くのかなどを見て、私は点数をつけさせていただきました。
本当に素晴らしい作品が多くて、私自身、すごく勇気をもらえました。ありがとうございます。
■グランプリ(副賞100万円)
北尾 藍 【humanity forever】 東京モード学園 |
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■ゴールド賞(副賞30万円)
水谷 奈央 【Guérison】 中部ファッション専門学校 |
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■シルバー賞(副賞10万円)
三浦 加愛 【継ぎ】 名古屋モード学園 |
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■奨励賞(5名・順不同)(副賞5万円)
高木 陸仁 【SHEEP】 名古屋ファッション専門学校 |
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太田 美咲 【Orient】 愛知県 |
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小幡 結依 【layer】 名古屋モード学園 |
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松浦 美宇 【Memento mori】 多摩美術大学 |
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KOH WAN JOE 【豊漁】 東京モード学園 |
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■入選(28名・順不同)(副賞3万円)