2012年春夏 NYコレクションレポート
NYセミナー講師 宇自可 伶さんから、NYコレクションの初日より届けていただいたレポートです。
今回のNYコレクションでの映像を一部お届けします。
今回のNYコレクションはフェミニンなトレンドが戻ってきて、すごく売れそうです(写真右/ジル・スチュアート)。ティスケンス セオリーなど新しいキャリアブランドも注目です(写真左)。
詳しくは、10月12日(水)「2012年春夏NYコレクション&ビジネストレンドセミナー」にて。NYの売る仕掛けについてもお話します。お楽しみに!
DAY9 9月15日(木)
「ライフスタイルのある輝き!」
サーモンピンクのレースや水玉模様のラブリーな服がゆれる、トリー・バーチの初めてのランウェイショー。ライフスタイルのある女性の服は、本当に輝いている。トリー・バーチは今の女性を惹きつける強力な魅力を持った、NYコレクションでもっとも急成長しているブランドだ。NYコレクション開催中に、マディソンアベニューに5階建ての基幹店がオープンし、ビジネスはますます好調。すでにアメリカ、ヨーロッパ、アジアでは54の路面店を展開、500店舗以上の百貨店や専門店で販売されている。
下はトリー・バーチの基幹店
CEOでデザイナーのトーリー・バーチ(写真右)
ナネット・レポーはやはりサーモンピンクやイエローなどのカラー、レース、フリルなどのフェミニンなコレクションだ。ナネット・レポーもトリー・バーチと同世代で、頑張っている女性デザイナーである。レースのドレスは、アンダードレスとの色あわせがかわいい。
J.Crewのプレゼンテーションは、アーバンかアンソロポロジーといった感じで意外にシックだ。プレッピー+トレンドのバランス感が新しい。
「カラーがある」、「ラブリーなフェミニンさ」、「クリーンなプレッピー度」、「ライフスタイルを感じる服」というのが売れるキーワードだ。アメリカの景気が回復し、コレクションにフェミニンな服が復活した。市場に歓迎されるトレンドが満載のNYコレクションも今日、9月15日で幕を閉じる。2000年代は暗いニュースが多く、そのために暗いコレクションもあったが、やっとNYコレクションに本物の活気が戻って来た。リカバーする底力を、いまこそNYに学びたい。
ナネット・レポー(左)、J.Crew(右)のコレクションから
DAY6 9月12日(月)
「Clean Girly 2 - 大人はプリント柄で華やかに! - 」
昨日の9月11日は同時テロから10年。この日にショーを行ったデザイナーは、あのときの悲惨さを思い出し、それぞれにメッセージを出しました。ダナ・キャランは「NYは同時テロから立ち上がるために皆が力を合わせ、見事にリカバリーした。NYのように強い街は世界のどこにもない」とたたえ、NYの街をバックにショーを見せました。
ダイアンはきれいな大人プリント柄のワンピが優雅です。そして彼女は胸に同時テロの追悼バッジをつけ、フィナーレでアメリカ国旗を配り、テロで亡くなった人を追悼しました。この日のNYは悲しみの深さと、リカバーするたくましいパワーの両方にあふれていました。若い人達からは同時テロの記憶が薄れているようですが、大人の女性はそうしたすべてを熟知した、尊い美しさで装いたいものです。
写真はダイアンとダイアンのきれいな大人スタイル、DKNYのレディスショー。
DAY5 9月11日(日)
「Clean Girly1 - クリーンなガーリーイメージ!- 」
NYコレクションも5日目を迎え、今シーズンのトレンドがはっきりしてきました。今日からはその話を書きます。
まず来年の春夏は、カラーがまだ目立つこと。しかし今年の春夏の鮮やかな色に比べると、やさしくてきれいなパステルカラーに変わります。やわらかなサーモンピンクやイエローなどが特徴。またホワイトやネイビーも多く、オレンジ、ブルーも残ります。
左の写真はジル・スチュアートのバックステージ、下の白いニットはレベッカ・テイラー、オレンジサインが入ったスポーツルックはアレキサアンダー・ワンです。ジル・スチュアートはサーモンピンクやイエローなど、パステルカラーのガーリールックがかわいいです。レベッカ・テイラーもパステルピンクやホワイトのガーリールック。アレキサンダー・ワンは、クールなスポーツ・ガーリーです。いずれもクリーンでイノセントなガーリーイメージが新鮮です。もちろん30代以上の大人の女性が、こうしたガーリールックを着るのが新しい傾向です。
大人のトレンドについては、明日もっと書きますね。そして詳しいトレンド分析については10月12日のNYコレクションセミナーをお楽しみに...。
DAY2 9月8日(木)
「Fashion's Night Out」
とにかく凄いことになりました。25年以上NYに住んでいますが、こんなに夜、街に人があふれているのを初めてみました。ファッションズ ナイトアウトはファッションブテックが夜11時まで開いていて、店にDJが入ったり、シャンパンサービスがあったで、皆買い物に繰り出しました。地方からわざわざ来た観光客もいます。もちろん皆さん、買い物しています。NYのナイトライフを楽しんでいます。凄い経済効果で、こんな仕掛けはさすがNYです。日本でもやるべきです。DJの音楽がストリートまで響いていて、マンハッタンの街中がディスコ(クラブ)になった感じです。私はダイアン、トリー・バーチ、アレキサンダー・マックイーン、コム・デ・ギャルソン、ターゲット+ミッソーニ、ドルチェ&ガッバーニなどのパーティ-に行きました。どこのお店も顧客でいっぱいでした。NYコレクションに一般参加できて、買い物もし、経済効果をもたらすこのイベントは、今年で3回目です。始まったのはリーマンショックの9月でした。
(写真はドルチェ&ガッバーニ、マイケル・コース、トリー・バーチの店の前)詳しくはNYコレクションセミナーでビデオでお見せし、ご説明します。お楽しみに...
DAY1 9月7日(水)
「クールDKNY MEN」
今日からNYコレクションがスタートしました。初日はDKNYのメンズショーが、タイムズスクエアでありました。いや、DKNY MENはやってくれましたよ! タイムズスクエアの幾つもの大きなスクリーンに、DKNY MENの映像が流れ、その前の会場でプレゼンテーションがありました。(バジェットが大きい!!)まさにNYの街とともにあるDKNYファッションという感じで、とてもクールでした。ファッションショーは仕掛けが重要というのを見せてくれました。
スタイルはクールな、NYワーキングプロフェッショナルといった感じです。細身のスーツ、カーキ、デニムカジュアルなど。DJも細身のスーツを着てまわしていましたよ。
http://www.leiujika.com のウェブでも、NYコレクション情報を随時アップしていますので、併せてご覧ください。